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上空500mへの許可申請と空港水平表面上の飛行許可
みなさんこんにちは、ドローンパイロットの鈴木です。
今回、お客さまの撮影依頼で、高度500mでの撮影と、空港近くの水平表面からの高度500mの申請についてお話しします。
ドローンは一般的に航空法マニュアルにもある通り150m未満での飛行が義務づけられています。
このため通常では高度150m以上の飛行はできませんが、国土交通省の空港事務所に申請し許可を得る事で可能になります。
また、空港周辺は水平表面といってドローンと飛行を制限されている区域があります。
DJIでは、この空域に侵入すると飛行できないようロックされていますが、今回このロック解除と空港周辺の水平表面上の高高度の飛行許可についても説明していきたいと思います。
今回、お客さまからの要望で福島県内12カ所にて500m上空から地表写真の撮影依頼がありまして、これに向けた準備をはじめました。
まずは国土地理院地図やDJI GEO区域マップ等でフライト位置の飛行禁止区域ではないかを確認します。
続いて、国土交通省 東京航空局 東京空港事務所に上空150m以上の事前調整を依頼するのですが、このタイミングでDIPS(ドローン情報基盤システム)の申請書を作成します。
今回は飛行位置が明確なので飛行位置とルートを登録しました。
全て進んでしまうと申請になってしまうので飛行位置とルートを登録した時点で、中断をし、再度参照して先ほど作成した飛行ルートを表示し、pdfに印刷します。
このpdfを添付し東京航空局 東京空港事務所にメールで事前調整をお願いします。
すると、メールの返事にドコとドコの機関に事前調整が必要なのか教えてくれますので、全ての関係機関にpdfの添付の上、メールで事前調整を行います。
帰ってくるメールには調整方法が記載されています。
例えば、この区域では300m以内で飛行をしてください。あるいは何時から何時までの間であれば許可する。
この他にも、様々な条件が加わります。
今回、1地区の撮影では自衛隊の基地の侵入空域があったため、事前に飛行計画を提出して調整するなどの条件も加わりました。
これらの調整内容をDIPSの申請書に調整先、調整日、調整結果(条件など)を記入して申請します。
(空港水平表面上の飛行許可申請は後ほど記載します)
1度の申請書で5カ所まで申請が可能ですので、複数箇所での150m以上のフライトがある場合、まとめて申請すると便利です。
調整の相違があると補正通知が届きますので、補正内容に従い修正し、再度申請をします。
すると、約10開庁日(約12日程度)で許可証が交付されます。
これが一般的な申請の流れです。
では、今回申請で時間のかかった福島空港の水平表面上の飛行について説明します。
こちらは単独での申請になります。
「禁止されている次の空域を飛行するため」の「②地表・水面から150m以上の高さの空域」のチェックは同じなのですが、「③空港周辺」にチェックを入れて空港を「その他」とし 福島空港 と記入しています。 ここがちょっと違うところです。
当然、事前調整は必要ですが、ここでは福島空港事務所と東京航空局福島出張所の2カ所に事前調整をお願いしました。
その際の条件は、飛行計画を出張所管制官に事前連絡し、離陸前に管制官へ連絡し、着陸後に管制官へ連絡、更には飛行機離着陸がある場合には管制官から都度連絡されドローンを着陸せよというものでした。
これらをDIPSに記載し、許可をいただきました。
次に、DJIの機体はそのままでは水平表面上の飛行はできません。
ロック解除の申請をしなければなりません。
国土交通省よりいただいた許可証をpdfにして、DJIのFLYSAFEからロック解除申請を行います。
自分の場合、数時間で承認されましたが、もう少し時間がかかる場合もありますので、前日までには済ましておいた方が良いと思います。
そして、最後に行わなければならないのが現地での機体ロック解除インポート。
まずは携帯電話での承認が行われ、続いて機体にロック解除のインポートが行われます。
「完了」が表示されれば正しくロック解除されている事になります。
飛行した日は管制官の指示で約30分以内のフライトとなりました。
注意:この記事はあくまでも弊社が依頼人からの要請を受けて許可を頂いた例です。すべてにおいて許可をいただける事を保証する内容ではありませんのでご注意ください。
飛行中に目立つよう腕章を作りました
皆さんこんにちは、ドローンパイロットの鈴木です。
最近とてもドローンの撮影が多く、様々な目線から 飛行中にもっと周囲にわかるようにと新しい腕章を作成しました。
今までのものは、ネームカードと白地の簡単な印刷した腕章でした。
コレがあまり目立たなかった💧
今回は業者にしっかりとしたものを作って頂きました。
目立つように下地を黄色にして、目立つように文字は最大限大きくして、弊社のドローンロゴとスカイショット.プロの文字もあしらってみました。
これを操縦者と補助者、そして関係者に付けて頂き、安全を確保いたします。
これからもドローン業者として安全を確保し事故の無いよう心がけて参りたいと思います。
MAVIC 3の導入準備中
皆さんこんにちは、ドローンパイロットの鈴木です。
先日待望のドローン、DJI MAVIC 3が発売されました。
スペックはMAVIC 2 をはるかに凌ぐ高性能で安全面にも改良がなされています。
現在4k映像は主に2Sを主として利用していましたが、国土交通省の飛行許可が出ればMAVIC 3に変更していきたいと思います。
現在機体の申請を準備しているところです。
早ければ来年早々にもMAVIC3の映像をお届けできればと調整しているところです。
今後ともクウォリティを追求しつつ美しい映像をお届けできる様に努めてまいります。
SKYSHOOT.PROを今後とも宜しくお願いします。
霊山の紅葉を空から。
みなさんこんにちは。
ドローンパイロットのスズキです。
本日は福島県伊達市の霊山に来ています。
古くは修験道の霊山寺、南北朝時代には、霊山城として長い歴史をもつ信仰の山です。
足がすくむ断崖から信達平野(福島市や伊達市、桑折町、国見町)が一望でき、四季折々の美しさが登山者を魅了します。
こどもの村登山口が有名ですが、こちらでイベントをしていたので駐車スペースがなく、霊山閣側の登山口へ。
こちらは6台ほどの車でした。
初回から急な登りが断続的に続きます。
今回は撮影のため、登山ではなく、撮影ポイントを探しながら進みます。
予めfiss(ドローン情報基盤システム)に飛行を登録しておき、いざフライトへ。
起伏の大きい地形のため、高度違反にならないように操作します。
谷は50m~80mほどありますので、フライト位置を正確に確認して150mを越えないよう飛行します。
頂上のほうはすでに枯れ葉のようで、中腹の紅葉が綺麗でした。
今回は完全な無風。しかも11月にしてはとても暖かい日で15℃ほどでした。
歩くには少しばかり暑いデスね。
登山道からの眺めとドローンからの映像では全く異なり、普段見られない位置からの映像には迫力があります。
ら
紅葉終盤の映像とはなりますが、霊山の紅葉映像をお楽しみください。
手を振って頂いた多数の皆様、ありがとうございました。
お顔がはっきり映ってしまうものについては編集でカットさせていただきました。
ご了承ください。
安達太良山の紅葉を撮影しました
今月初めの月山登山に続き、今回は安達太良山の沼尻登山口からの撮影となりました。
天気は快晴。予報では風が6mという事でしたが現地に着くと穏やかでした。
今回は紅葉と白糸の滝、沼尻温泉元湯をメインに撮影します。
装備はドローン2台、バッテリー8個、iPad2台と風速計、スマホ、トランシーバーや食料と飲み物を持って行きます。
リュックはパンパン。入りきらずに手に持っての登山となりました。
いざ出発したものの、装備の重さで登りはじめてすぐにヘトヘトになり、いつもよりもペースダウンしてゆっくりと登っていきました。
昨日も一度下見で訪れていますが、危険がないか再度確認しながら撮影ポイントを決めていきます。
ちょうど尾根のところにさしかかった所は左右が急斜面のところがあってやや怖い感じもありましたが、ひらけてくるととても綺麗な紅葉に包まれていました。
途中、白糸の滝が見える絶景ポイントに到着。
素晴らしい光景でした。
更にのぼること50分、沼尻温泉元湯が見えてきました。
登山道から見るととても低いところにあって、ここから温泉地にお湯を送っているところです。
ここを流れる硫黄川もここで大半が沸いて出ているというのだから驚きです。
今回は山頂まではいかず、障子ヶ岩付近までとして、ドローン撮影に専念する事にしました。
気温はおそらく7度ぐらいではなかったかと思います。陽ざしと風がほとんど無かったのが幸いでしたが、少し寒さも感じました。
今回は、この時期の紅葉と白糸の滝の全景や迫力ある接近の映像、湯元を上空から接近して撮影する事を重視してみました。
撮影している時に気づいたのですが、なんと白糸の滝の向かいにもう一つの滝を見つけた。
この滝は天望台や登山道からは見えず、左側の尾根からか川を登ってこなければわからない位置にある滝である。
水量もややあり滝の発見に驚きました。
またこの滝周辺ではワイヤーが張り巡らせてあり、ドローン飛行には厳しい環境である。
とは言えいざ撮影してみるととても迫力がある滝で白糸の滝は落差60mほどあり、一直線に滝壺に注いでいる。
とても細かな流れでまさに白糸と言われる由縁なのではないかと思うほどでした。
続いては、沼尻温泉湯元での撮影。
ドローンのカメラで見ると湧き出る温泉の量には驚きました。
この川の流れのほとんどがここから出る温泉水なのだ。
これほどの大量の温泉は初めてみました。日本一の湧水量といわれるだけの事がありますね。
ここは立入禁止の場所で、火山性ガスも出て大変危険な場所です。
訪問される方は看板などに十分注意してご通行ください。
また、ドローン撮影の調整の際に聞いた話として、最近私有地に無断で立ち入りをして困っている事や興味や映像のネタとして撮影している方がいるが、崩落や火山性ガスなど大変危険な場所のため、注意して頂きたいとの事です。
もし近くまで行かれる方は、看板の指示に従い危険ですので近づかないようお願いします。
今回撮影した映像を3分45秒にまとめましたので是非ご覧下さい。
近所の日の出と秘境を撮影してみました。
皆さんこんにちは。
ドローンパイロットの鈴木です。
9月になると朝が寒くなってきましたね。
そんな時期ならではの光景。国見町では早朝に霧がかかる事が多くあり、この日も濃い霧に包まれました。
もしかしたら、日の出と雲海が撮影できるかもと思いまして、事前に許可を頂いていた公園へ撮影にでかけました。
濃い霧で100mが見えないぐらいでしたが、上空120mぐらいまで上昇すると、霧が晴れて美しい日の出を見る事ができました。
とても素敵な光景ですね。
続いて、快晴だった為、こちらも以前から飛行調整していた四ツ穴の撮影にトライしました。
この場所は人がなかなか立ち入ることが出来ない場所で更に途中には台風19号で土砂崩れが発生し道路が寸断されていました。
今回は特別に許可をいただきまして、工事現場を進みできるだけ近い場所から四ツ穴を狙います。
四ツ穴まで600mまで来ましたが、これ以上はドローンの離着陸には向かないと判断して広場から離着陸。
手前の尾根が邪魔で低空での撮影が難しいがなんとか撮影に成功しました。
この四ツ穴は荒い堆積岩が長年の風雨にさらされ丸みを帯びたり尖ったりして形成された自然の岩。
この地には大蛇伝説や信仰に関わる伝承がいまも語り継がれているようです。
国見町にもこんな秘境があったんですね。
美しい光景をご覧下さい。
ドローンの許可は国土交通省だけじゃない!
みなさん、こんにちは。
ドローンパイロットの鈴木です。
今日は地元の役場に来ています。
なぜ役場に来たかというと…
ドローンである公園を撮影するためです。
よく勘違いされている方も多いのですが、200g以上のドローンの飛行申請は国土交通省に許可承認をいただく必要がありますが、飛行する場所では地権者または管理者の許可や承諾も必要なんですよ。
民法では「土地所有権の範囲」として、土地の所有権は、法令の制限内において、その土地の上下に及ぶ と定めています。
そのため、ドローンを飛ばす場合には、土地の所有者や管理者の許諾を得る必要があります。
なお、操縦者が私有地に立ち入ってドローンを離発着させる場合にも承諾が必要です。
今回飛行するのはある公園の上空なのですが、この公園は条例が制定されており、使用許可を申請する必要があるのです。
これを無許可で飛ばしてしまうと場合によっては条例違反になる事もありますので注意しなければなりません。
更に注意すべきなのは 先に200g以上のドローンと書きましたが、飛行する場所の使用許可は200g未満のドローンであっても申請や承諾をとる必要があるのでこちらも注意が必要です。
都内では、「許可が必要とは知らなかった」「めんどくさいから申請しなかった」「トイドローンだから大丈夫」などで逮捕された事例も出ています。
美しい映像を撮影するためや楽しく飛行するためにもこういった申請は大切ですので操縦者としてしっかり対応しましょうね。
PS.土地の所有者がわからない場合には市町村に問い合わせをするか、管轄の法務局で調べることができます。
CPLフィルターの効果と動くモノの追尾の練習
長雨も一段落したところで、早朝に相馬の海にやって来ました。
今回は撮影もさることながら、CPLフィルターの効果と動くモノを追尾する練習も行おうと思います。
まずは撮影。
この日は5:01が日の出。
水平線にはやや雲があって太陽が顔を出す瞬間は残念ながら雲が邪魔をして綺麗には撮れませんでした。
こればかりは運ですからね。しょうがないのですが…
次いでどんな角度から撮せば映えるのか。
撮影の一番の課題ですよね。
わーーー綺麗と思わなければ撮影する意味もありません。
今回は日の出を撮っているのでやはり主役は太陽ですよね。
ならば太陽を入れて撮影してみました。
鵜ノ尾崎には灯台がありますので灯台も入れてみると…
なかなか映える映像になるじゃありませんか。
この位置はドローンでないと見られない角度ですね。
様々な角度から撮影して後から映像を確認してみようと思います。
さて次にはCPLフィルター。
CPLフィルターはカメラにポン付け出来てしまう簡単なモノ。
反射する偏光を除去するためのレンズです。
主に空色、葉の表面の反射、水に反射した光などを除去するために使われます。
今回は海。
さて、どんなふうに映るのか楽しみです。
空と雲を撮してそれぞれ見てみようと思っていたところハプニング。
なんと…
お日様が雲に隠れてしまったではないか!!
ちょい待っていましたが、なかなか陽ざしが戻らず、時間だけが過ぎていくのでCPL効果はお預け。
お次は動くモノを安全に追尾する技術。
被写体を中央におきながら、移動したり角度を変えながら撮影するというやや難易度の高い技術です。
まずは波を撮影してみます。
波の中心ポイントを合わせてその波に合わせながらドローンを移動させます。
すると、波は画面中央に位置しながらカタチを変えていく訳ですね。
波は大きさや速さなどが異なるため練習にはもってこいです。
波を撮る時は正目も迫力がありますが、横などからの巻き波も素敵じゃないでしょうか。
でもね、結構大変なんですよ~
最後は、動いているモノを追尾して固定する技術。
動いている被写体を中央に固定して移動しながら撮影します。
コレは波と違って追尾しやすいけれど、常に被写体と同じ距離を保ちながら撮影すると大変です。
これが正面や真横ならまだいいのですが、斜めにしながら被写体を固定するのは難易度が上がります。
一部のドローンにはカメラだけを被写体にあわせて直進や横に飛行できるものや、自動追尾機能がついたものもありますが、それでは面白くない。
自由自在な角度から撮影できたほうが迫力が増しますよね。
こればかりは練習アルのみです。
何回も練習して技術をモノにしたいと思います。
下がこれらの映像を使って編集したものです。
気軽に松川浦の日の出シーンとまだまだ未熟な練習成果をご覧下さい。
1ヶ月前に撮影素材を探しに白石川の源流へ
ちょうど1ヶ月前頃でしょうか。
暑い日でしたが、黄砂の影響でしょうか少し霞むような天気でした。
この日は時間がとれましたので映像素材の収集に白石川の上流へと向かいました。
最初に訪れたのは「滑津大滝」以前も撮影しましたが、今回は4Kでトライしてみました。
暑かったので学生さんや近所の方でしょうか。
ワンちゃんと水遊びをしている方などがいらっしゃいました。
自分もサンダルで水に入るととても気持ちがイイ。
マイナスイオンたっぷり浴びながら撮影を楽しみました。
続いて源流はどうなっているのか…
気になったので行ってみることにしました。
白石川の源流は金山峠のようで、鏡清水と呼ばれ、白石川の水源地として知られています。
その名の由来は、江戸時代参勤交代の際に、あるお姫さまがこの峠を通るときに、鏡の代わりに姿を映し、髪の乱れなどを整えたことに由来しているようです。
自然が豊かで青々と生い茂る草木からパワーをいただいた感じでした。
せっかく来たので鳩峰峠にも足を運んでみました。
この時は福島県側のルートが通行止めのため、高畠から登り峠までのルートでした。
太陽も西に傾きあと数時間で日没です。
ここでも黄砂の影響なのか空が霞んで見えました。
短い時間でしたが、大自然からみなぎるパワーをいただいた一日でした。
すでに編集が完了していたのですが、編集の一部が納得いかず公開を延期して今に至りましたが、せっかくの大自然なので皆さんと楽しみましょう。
季節外れの長雨が明け。延期の撮影も再開
みなさんこんにちは。
この時期としては異例の長雨でしたね。わたしたちの撮影も全て延期になりようやく今日から再開しました。
本日訪れている場所は、東日本大震災の原発事故で被害を被った帰宅困難地域です。
(一般の方は入れません)
以前から撮影を依頼され定期的に様子を記録しています。
ここでは除染が完了し、通常の生活が出来るかどうかなどの実験をしているようで、新しい土壌で作物が育つかなど様々な研究がされているようです。
一通り撮影が終わった頃に空が暗くなってきて土砂降りの雨に見舞われました。
幸い撮影が終わった時でしたので支障はありませんでしたが、外で作業されている方は大変ですね。
先日突風が吹いて農作物への被害も出たと担当者から伺いました。
今回の長雨は全国で被害が出たようですね。
被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。
数日、延期の作業が続きそうです。
熱中症に気をつけながら安全第一で頑張りたいと思います。